
マツダが28日発表した7月の国内生産台数は5万6000台で、前年同月から28%減った。減少幅は6月の8%から大きく広がった。米国向けの大型の多目的スポーツ車(SUV)や、日本と欧州向けの小型SUVが低迷した。新型コロナウイルス禍と部品不足に見舞われた2022年5月(30%減)以来の大幅な落ち込みとなった。
日本を含む世界生産は23%減の8万6000台だった。国内と世界全体の前年割れは6カ月連続。国内では広島県内の工場が3万7000台で20%減り、山口県の防府工場は40%減の1万9000台だった。
防府工場の前年割れは4カ月連続になる。注力する中大型SUV「ラージ商品群」のうち、米国などで販売する「CX-90」の生産が落ち込んだ。

海外の工場ではメキシコが29%減の1万1000台だった。同国での生産車は約半数を米国に輸出している。米国の追加関税の影響を和らげるために、収益性に乏しい小型車の対米輸出を減らしている。
米アラバマ州の工場は40%増え8000台と、24カ月連続で前年を上回った。現地で需要の高いハイブリッド車(HV)モデルを備えたSUV「CX-50」1車種を生産している。
米国では26年モデルの一部改良車の販売を見据え、在庫調整を進めているようだ。7月の日本から米国への輸出は38%減の1万4000台。ラージ商品群などが落ちた。マツダは「現地の在庫が十分なレベルにあった」と説明する。
7月の米国販売は13%増の4万5000台だった。日本の販売も8%増で、世界販売は11万1000台と6%伸びた。
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