
滋賀県は彦根市で実証運行を始めた自動運転バスを2027年10〜12月に本格運用する方針だ。JRグループと連携して実施する大型観光事業「デスティネーションキャンペーン(DC)」にあわせる。彦根駅と国宝・彦根城近くを結ぶ実証コースを主要な観光路線と位置づけ、DC後も地域住民の移動手段として定着を目指す。
1月31日に彦根市役所で開かれた実証運行の出発式で三日月大造知事が記者団の質問に答えた。三日月氏は「DC期間中にJRと近江鉄道が接続する彦根駅から(観光客が)市内をこのバスで巡る姿を描きながら今回の実験を進めたい」と述べた。26年度以降は運行エリアを広げたり複数の車両を活用したりする可能性も示唆した。
式典後、三日月氏を含む関係者らが試乗した。時速15キロメートル前後でゆっくりと走り、進路変更や交差点などでの右折や左折も無難にこなした。だが、前方の路肩に止まる車をよけるため車線をはみ出す場合には手動に切り替える必要があり、途中で強まった降雪をセンサーが障害物と誤認して急ブレーキがかかる場面もあった。

今回の実証運行はオペレーターが同乗し状況に応じ手動に切り替える「レベル2」で、16日まで往復約1.5キロメートルのコースで実施する。一般には2日から無料で開放し、アプリで事前予約ができる。彦根市のご当地キャラクター「ひこにゃん」を描いたマクニカ(横浜市)提供の電気自動車(EV)「NAVYA EVO3」1台を使う。
主体は滋賀県で、彦根市、NTT西日本、NTTビジネスソリューションズ(大阪市)も参加する。将来は特定の条件下で無人運行するレベル4での社会実装を想定している。
(加賀谷和樹)
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