農林水産省は3日、2025年に輸出したコメやパックご飯、米粉などの輸出額が159億200万円(4万8192トン)となり、金額、数量(コメ以外は包装などを除く原料米換算分)ともに過去最多を更新したと発表した。
これまで輸出額、数量が最も多かったのは24年(約136億円、4万6472トン)だった。日本食人気の高まりや、円安なども追い風になったとみている。
ただ、石破前政権が25年4月に閣議決定した「食料・農業・農村基本計画」で掲げる30年時点の金額目標(922億円)の17・2%、数量目標(35万3000トン)の13・6%にとどまる。
鈴木憲和農相は3日の閣議後記者会見で、計画で定めた30年の輸出額と数量の目標について「政府が前面に立って(日系以外の)現地系商流への販路の開拓ができれば、私としては十分達成可能だと考えている」と述べ、見直さないとの認識を示した。
海外のコメ需要は年々拡大しているが、金額、数量とも計画目標に対してかけ離れており、残り5年での達成は困難な状況が続く。
政府は同計画で輸出量の大幅増を見込んだ上で、コメの生産量を23年の791万トンから30年に818万トンに増やす数値目標を示している。
輸出量を高めに設定することで、人口減少による国内需要の縮小分をカバーする生産計画になっているが、政府は需要がなければコメの減産を促す「需要に応じた生産」も掲げている。輸出量の増加が計画通りに進まなければ、増産の実現は厳しい状況に陥る。
農水省によると、25年の輸出額は24年と比べ、精米などの「コメ(援助米を除く)」が15%増の138億8000万円▽「パックご飯など」が34%増の19億2500万円▽米粉・米粉製品が13%減の9630万円――となった。
一方、数量ベースで見ると、「コメ」は3%増の4万6573トン▽「パックご飯など」は24%増の1499トン▽米粉・米粉製品は21%減の120トン――で、金額ベースよりも伸びが鈍化している。【中津川甫】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。