ムーディーズは資生堂を1段階格下げした

ムーディーズ・ジャパンは28日、資生堂の発行体格付けを「A3(シングルAマイナスに相当)」から「Baa1(トリプルBプラスに相当)」に1段階引き下げたと発表した。「長期にわたる収益性の低迷と主要市場の消費者心理の弱含みや激しい競争で厳しい事業環境が続く」との見解を示した。格付け見通しは「ネガティブ」を継続する。

ムーディーズは資生堂について、主要市場である中国で消費者心理が低調なほか、免税品販売のトラベルリテール事業も観光客の需要減退や転売目的の購入減少などが重荷となっていると指摘した。

欧米事業については傘下の米スキンケアブランド「ドランク・エレファント」での生産トラブルにも言及した。「今後12〜18カ月で資生堂の利益率が大幅に回復するのは難しい」と評価した。

このほか、資生堂の製品カテゴリーの狭さや地理的な集中度の高さが利益率低迷の一因になっているとも指摘した。

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