特集「あなたに贈る本」

 各界の皆さんにお薦めの本を紹介していただく特集「あなたに贈る本」は今回、エコノミストとして活躍する日本総合研究所シニアフェローの翁百合さんに3冊を選んでいただきました。

翁百合さんからのメッセージ

 ビジネスパーソンやこれから社会に出る学生の方を念頭に、経済や経営に関してヒントが多いと思われる本を選びました。私自身は仕事の関係でこうした本を読む一方、小説やエッセーなど、休みのときはさまざまなジャンルの読書を楽しんでいます。

お薦めの本

ホワイトカラー消滅 私たちは働き方をどう変えるべきか

冨山和彦

NHK出版新書

1133円

 深刻な人手不足の中にある日本。多くの企業は「人への投資」に取り組んでいる。一方、AIの実装が進み、ホワイトカラーは今後どうなるのか不安を持つ人も多い。本書は日本経済再生のヒントを多く示唆してくれる。

シン・日本の経営 悲観バイアスを排す

ウリケ・シェーデ

渡部典子訳

日経プレミアシリーズ

1210円

 著者は日本企業の経営に詳しい米国の研究者。技術競争力がある日本企業は多く、「技のデパート」=「舞の海戦略」を追求し、経営変革で一層強くなれる可能性がある。前向きで貴重な視座を与えてくれる。

両利きの経営(増補改訂版) 「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く

チャールズ・A・オライリー/マイケル・L・タッシュマン

入山章栄監訳・解説/冨山和彦解説/渡部典子訳

東洋経済新報社

3080円

 企業にもライフサイクルがあり、いずれ成熟する。ただ、成熟に甘んじれば成長はない。中核事業を極め、強みを維持しながら、いかにイノベーションを起こすか。二兎(にと)を追うエッセンスとヒントが詰まっている。

略歴

 おきな・ゆり 東京都生まれ。日本銀行を経て日本総合研究所に移り、理事長を務めた後、2025年7月から現職。エコノミストとして幅広く活動し、『国民視点の医療改革――超高齢社会に向けた技術革新と制度』ほか著書多数。06年、第1回円城寺次郎記念賞受賞。

お知らせ

 ◆「あなたに贈る本」は、新聞や出版、書店業界の情報紙などを発行する文化通信社(東京都千代田区神田錦町)と協力した特集です。

 各界の皆さんが若い世代や身近な人に薦める本をまとめた「先輩の本棚」と「読書のススメ」、子ども向けの絵本などをまとめた「ボクニキミニ」という同社発行の冊子や、同社による新たな取材などからインタビューやお薦め本の記事を選び、紹介しています。

 本の価格は税込みです。

 文化通信社は、本好きのためのオンラインコミュニティー「ほんのもり」を運営しています。著名人が本について語るイベントを開催したり、会員同士が好きな本を語り合う場を設けたりしています。

 また、「著名人が選んだ本と向き合う、静けさの100分」をコンセプトにした予約制の私設図書室「ほんのもり 駒込本家」を東京都豊島区に開設しています。1回につき100分の入れ替え制です。「ほんのもり」の会員は毎回割引料金で利用できます。

 いずれも詳細はURL(https://honnomori.online/)からご覧ください。

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