
愛知県は9日、一般会計の総額が3兆2224億円となる2026年度予算案を発表した。25年度当初比で9.6%増え、当初予算として過去最大規模になる。今秋開催のアジア・アジアパラ競技大会の経費に加え、人件費の上昇などで歳出が増える。トヨタ自動車の新工場建設に向けた用地整備に200億円超を投じるなど産業政策も拡充する。
18日開会の県議会に提出する。当初予算の段階で3兆円を超えるのは初めて。職員給与の引き上げや金利上昇による公債費の増加により、義務的経費を中心に歳出が増える。
投資的経費は産業基盤の強化に配分する。トヨタ自動車が豊田市内に新たな車両組み立て工場の建設を決めたことを受け、用地取得や地質調査などに222億円を充てる。開発面積は約142ヘクタールで、30年代初頭の工場稼働を目指す。県は4月から企業庁に24人で構成する「次世代産業用地開発課」を新設して用地造成にあたる。
脱炭素燃料として普及を進める水素・アンモニア関連には、前年度当初比で12億円増の34億円を振り向ける。燃料電池(FC)商用車の導入を後押しするため、燃料費の補助やステーション整備の支援に加え、FCトラックの有料道通行料の半額を補助する。
FCタクシーの導入も新たに支援し、1台あたり350万円を上限とした補助制度を設ける。大村秀章知事は「30年度までに250台の導入をめざす」と話した。
スタートアップ支援には前年度並みの19億円を投じる。公共調達を促進するため製品やサービスを県が試用するほか、県内市町村と新興企業とのマッチングを支援する。

アジア大会には1455億円を計上し、大会組織委員会への負担金や諸経費を賄う。大会の総経費約3700億円のうち県が負担する1800億円弱の予算化を終える。
大会を契機として関係者やメディアを対象に周遊ツアーを開くほか、観光資源である発酵食の体験機会も提供する。ナイトタイムエコノミー(夜間経済)の充実に向けて県庁舎のプロジェクションマッピングなども計画する。
26年度の県税収入は、前年度当初比0.8%増の1兆3243億円を見込む。賃上げの影響で個人県民税は6.1%増える。法人二税(法人県民税、法人事業税)は2.6%増の4314億円を見込むものの、25年度の最終見込み額は下回る。収支不足2612億円は基金を取り崩して対応する。
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