三菱UFJ信託銀行の窪田博社長=東京都千代田区で2026年2月6日午前9時22分、福富智撮影

 三菱UFJ信託銀行の中期経営計画は2026年度に最終年度を迎える。中計では社会課題の解決や新領域への挑戦などを進めてきた。同行の窪田博社長は「業績は非常に堅調。自分が社長になってから、社会課題の解決に資することで報酬をもらうビジネスモデルにずっと取り組んできた」と述べ、手応えを感じているとした。

 社会課題解決の一つとして25年4月、「サステナブル奨学金」の運用を始めた。集めた資金を原資にしてファンドを作り、同行が運用。その運用益を給付型の奨学金として活用する。窪田氏は「返済型だと返済するまで生活の基盤が整わず、結婚も遅れて少子化の要因にもなる。それをなんとか解決したいとの思いもあった」とその意義を強調する。

 法定通貨に連動して価値を安定させるデジタルマネー「ステーブルコイン」にも注力する。金融庁の支援の下、3メガバンクなどと共同発行の実証実験を行っている。また同行は23年に新会社「プログマ」を設立し、ステーブルコインに投資している。窪田氏は「ドル建てのステーブルコインが主流になり、円建ての決済が減ると日本の国力も下がってしまう。そのため円建てのステーブルコインにしっかりと取り組む必要がある」と話す。

 窪田氏は次期中計について「これからの議論だが、今後も社会課題解決に資する施策をやっていくという大きな方針は変わらない。施策を進めるための手段をどう変えていくかということを考えなければならないと思う」とした。【福富智】

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