記者会見する会計士協会の南成人会長(18日、東京都千代田区)

日本公認会計士協会は18日、上場企業を監査する監査法人の会計士の最低人数引き上げを検討するプロジェクトチーム(PT)を設けたことを明らかにした。会計士協会の南成人会長がPTトップに就任した。2027年2月までに新たな人数要件などを盛り込んだ要綱案を作り、同年7月に開く定期総会で正式決定する。

南会長が18日の記者会見で明らかにした。南会長は「量的な側面と質的な側面からどのような要件が必要になるか議論していく」と述べた。現在は法人に出資し経営幹部に相当する「社員」に会計士を5人以上含めることを求めている。

人数要件の引き上げを見据えて、中小の監査法人には合併を志向するところもあるという。南会長は「それぞれの経営判断になる。重要なのは規律の高い体制を整えることだ」と述べた。

会計士協会が要件を見直すきっかけは、25年に人工知能(AI)開発のオルツで循環取引が発覚し、上場から1年足らずで上場廃止になったことだ。担当していた監査法人シドーは会計士である社員が10人未満で、会計士協会は人的体制が不十分だったことが不正を見逃した主因とみている。

ほかの上場企業の会計不正事例では、2月にエア・ウォーターが同社の不適切会計に関わる調査報告書を公表した。ニデックは不適切会計の疑いがあり、1月に内部管理体制の改善計画を東京証券取引所に提出している。

会計不正の発覚が相次いでいることについて南会長は「個別事案については言及できないが、監査の信頼性を担保するための対応をしっかりやっていきたい」と述べた。

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