「相互関税」を巡る米連邦最高裁の違法判決後、記者会見に臨むトランプ米大統領=ホワイトハウスで2026年2月20日、松井聡撮影

 米連邦最高裁がトランプ米大統領の「相互関税」など一部の高関税措置を違法と判断しました。大統領に関税を課す権限はないとされ、これまでの高関税政策の一部が無効となります。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「トランプ政権の関税政策と最高裁判決」を解説します。

Q どんな内容の判決が出されたの?

A 最高裁は「大統領に関税を課す権限はない」と判断し、昨年4月に発動された相互関税などを違法としました。これにより一部の高関税措置が無効になります。

Q トランプ大統領はどう反応したの?

A トランプ氏は20日、ホワイトハウスで開いた記者会見で、違法判決について「深く失望した」などと述べました。

Q アメリカの憲法では関税の権限は誰にあるの?

A 憲法は関税を課す権限を議会に与えています。大統領が一方的に関税を決めることはできないとされます。

Q では、トランプ政権はどんな法律を使って関税をかけていたの?

A トランプ政権は国際緊急経済権限法(IEEPA)という法律の「輸出入の規制」という文言を根拠に関税を発動していました。しかし、IEEPAには関税についての記載がなく、最高裁は「関税を課す権限がある」とは解釈できないとの認識を示しました。

Q トランプ氏はすぐに新たな追加関税を発動する方針を示しました。

A 新しい追加関税は通商法122条に基づいています。この法律は「大規模かつ深刻な」国際収支の赤字などに対処するため、大統領に最大15%の関税を課す権限を認めていますが、最長150日間しか続けられません。

Q 米政府は徴収した関税を返すことになるの?

A 今回の判決では、徴収した関税の還付についての言及はありませんでした。ただ、ロイター通信によると、米政府が徴収した1750億ドル(約27兆円)以上が返還の対象になると推計されます。還付を巡ってはこれまで、国内外企業約1000社が米政府に還付を求める訴訟を起こしています。

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