イノバセルのノビック・コーリンCo-CEO(左)とジーガー・ジェイソンCo-CEO(24日、東京都中央区)

再生医療製品を手掛けるイノバセルが24日、東証グロース市場に上場した。初値は公開価格(1350円)を7.6%下回る1248円で、終値は1050円だった。ノビック・コーリン共同最高経営責任者(Co-CEO)は同日、東京証券取引所で開いた記者会見で「2028〜29年に日米欧で同時に申請を目指す」と話した。コーリン氏とジーガー・ジェイソンCo-CEOの主なやりとりは以下のとおり。

――初値の受け止めは。

コーリンCo-CEO「株価に関しては場が決めるものだ。今回調達した資金などを臨床開発や販売の準備にあててタイムライン通りに進めていけば、株価がついてくるはずだと思っている。患者のためにしっかりやっていけば結果は後からついてくる」

――開発が最も進んでいる切迫性便失禁向けの開発品について、承認申請の時期は。

コーリンCo-CEO「来年の後半に治験のデータが出てきて、その後日米欧同時に製造販売の承認申請をする。申請は28〜29年ごろになりそうだ」

――販売提携の契約について協議の状況は。

ジェイソンCo-CEO「2社の日本の製薬会社と共同販売を前提とした協議を進めているところだ。日本の市場については今年中に本契約が締結できると見込んでおり、契約一時金を想定して、今期の事業収益を10億円と予想している。欧米についても医薬品を販売することに特化した企業と協議を進めている」

――今後、医薬情報担当者(MR)を雇う予定は。

ジェイソンCo-CEO「まだ検討中だが、我々も一定程度MRを雇うことも考えている。今後、世界のシーズを取得してグローバルに開発・販売をしようとしている。製品によっては自社で販売できる体制があるほうが買収などの容易性が出てくるので、体制構築を進めたい」

――国内の再生医療の事業環境をどのようにみていますか。

ジェイソンCo-CEO「19日にiPS細胞を使った2製品が条件・期限付きで了承された。いろいろと期待がある中で各社の株価を見ると、市場はまだ少し懐疑的な部分があるのではないかとうかがえる。私なりにひも解くと、実際にどれほど売れるのか、やってみないとわからないというところが市場の感覚値なのではないかと考えている」

「非常に新しい市場で事例がそこまでなく、条件・期限付き承認という枠組みの中でどこまで売上高が立つかがなかなか読みにくいのが今の状況だ。我々は本承認の取得を目指しており、複数の市場でほぼ同時に承認を取りに行くという部分でリスクヘッジができていると考えている。良い事例として風穴を開けられたらと考えている」

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