会見する日本貿易会の安永会長(25日、東京都千代田区)

日本貿易会の安永竜夫会長(三井物産会長)は25日の定例記者会見で、レアアース(希土類)など重要資源の供給網について触れ「EU(欧州連合)や米国と協調し、いかに調達先の多様化を図るかが重要」と指摘した。中国産品との価格競争も念頭に、調達多様化には一定のコストが必要とし「値差支援などを政府にお願いすることも必要だ」と話した。

中国商務省が24日に公表した一部企業への軍民両用品の輸出規制の影響について問われ、答えた。個別企業が名指しされた点については「異例」と指摘。個社の影響は分からないとしつつ、一般論として「経済安全保障を語る上で資源やエネルギー、食料についても一国に依存しないことが重要だ」とした。

南鳥島周辺のレアアース開発に関しては「これだけ排他的経済水域を持っている日本にとっては海洋開発は非常に重要な分野」と話した。現状は「海底からの採掘コストなどまだ経済性を実証する過程」とした上で、仮に事業化を進める際も「政府による相当な支援がないと持続性がない」と指摘した。

不透明感が高まる米国の関税政策については「サプライチェーン(供給網)の再構築には多額の費用と時間が必要だ。短期間の政策の方向性の変化は企業にとって大きな負担になる」と語った。3月に予定される日米首脳会談では「日米同盟の強化に加え、経済安全保障やサプライチェーンの強靱(きょうじん)化などで具体的で実効性のある成果に期待している」と述べた。

5500億ドル(約85兆円)の対米投融資の第1弾プロジェクトの決定については「日米の協力関係を具体的な形で前進させる象徴的な一歩」と評価した。今後について「1号案件の経済性を確認し、着実に実行に移してウィンウィンの関係をつくり、目に見える成果を出せるかどうかが重要だ」と話した。

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