「Yahoo!ショッピング」では商品を閲覧しながら生成AIによるサポートが受けられるようになる

LINEヤフーは25日、電子商取引(EC)サイト「Yahoo!ショッピング」に生成AI(人工知能)が購入後まで買い物を一貫して手伝う機能を導入すると発表した。商品選びを助ける機能から、配送日や注文履歴の確認まで利用者をサポートする範囲を広げる。サイトのAIシフトで先手を打ち、AI検索サービスなど新たなライバルの台頭に備える。

生成AIが買い物の場面ごとに手助けする「Yahoo!ショッピング AIエージェント」を実装する。同日から利用者が指示した内容などに対して、過去の回答履歴などを参照して返答できるようにした。9月までにAIが要望を先回りして自ら提案する場面を増やす。対話や購買履歴、カート操作など利用者の行動を理解して、場面や嗜好を回答に反映させる。

AIエージェントは利用者が好きなタイミングで呼び出せる仕様とした。商品ページの閲覧とAIの操作が一緒にできる。商品選びを邪魔せず、手助けが欲しい時だけサポートすることで利用者がストレスなく使えるように設計した。

ECサイト「Yahoo!ショッピング」に搭載した生成AI

Yahoo!ショッピングは2025年7月、生成AIが商品探しを支援する機能を入れた。同年10月には自由作文でAIと会話しながら商品提案を受けられるようにもした。

今後はサイト内での利用者の買い物のきっかけが検索からAIによる提案となるように変えていく。AI同士の連携を通じて、中古品売買の「Yahoo!オークション」など傘下EC間で相互に送客する仕組みもつくる。

ECサイトに生成AIを搭載する動きは国内外で広がる。

楽天グループは独自に開発した「Rakuten AI」をECサイト「楽天市場」に取り入れた。1月からはスマホアプリでもAIが使える。アマゾンジャパン(東京・目黒)も25年9月、買い物支援AI「ルーファス」の提供を始めた。

アマゾンは北米では商品をカメラに写すと類似品を探せる視覚検索サービスも始めた。25年には米グーグルが検索サービスに生成AIを組み込んだ「AIモード」で、仮想試着や商品の購入支援機能の提供を始めた。

AI検索サービス各社はさらに、小売店や決済大手、ECサイトの構築業者まで幅広く手を組み、ECのプラットフォーマー(基盤提供者)を「中抜き」する新たな商流の構築に動き始めた。

米国ではウォルマートなど小売り大手が買い物エージェントを取り入れ、自社のECサイトに顧客を囲い込む。米国ではAIが業務ソフト事業を揺るがす「SaaSの死」の次に到来するのは「ECの死」との見方が出てきた。

日本は北米と比べてまだAI検索の脅威が顕在化していないが、市場の構造変化が間近に迫る。LINEヤフーは25年度からECなど傘下サービスへのAI導入を進めており、備えを急ぐ。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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