カナリー・ワーフ地区の英金融大手HSBC(ロンドン)

【ロンドン=南畑竜太】英金融大手HSBCホールディングスは25日、2025年12月期の純利益が前の期比8%減の211億200万ドル(約3兆2900億円)だったと発表した。法人や富裕層向けの貸し出しなど本業は好調だったものの、出資先の銀行に関連する減損などの損失計上が響いた。

商業銀行部門の貸し出しが堅調だったほか、富裕層向けも好調で純金利収入は6%増の347億ドルだった。一方で、16%を出資する中国の交通銀行の業績悪化や増資に伴う損失が21億ドル発生した。債権の売却損や訴訟費用の引き当てを合わせると一時的な損失は49億ドルになった。

HSBCは事業再編によって欧州や米国事業を縮小させ、アジアと中東事業を拡大する方針を掲げている。1月には、株式の6割を保有していた香港の恒生(ハンセン)銀行を136億ドルで完全子会社化した。

ジョルジョ・エレデリー最高経営責任者(CEO)は電話会議で「アジア・中東は世界経済の成長をけん引する軸になりつつある。成長機会を捉え、中核地域での地位を強化するために投資を拡大している」と強調した。

恒生銀行の取り込みによる増収やコスト削減で最大9億ドルのシナジー効果があるとしている。25年12月期に682億ドルだった総収入を年率5%ずつ増やすとともに、13%だった自己資本利益率(ROE)を今期から28年12月期までに17%以上に引き上げる目標を発表した。

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