JTのオーラルたばこ「ノルディックスピリット」(3日、東京都千代田区)

日本たばこ産業(JT)は3日、小袋を口に含み味や香りを楽しむ「オーラルたばこ」を国内で発売したと発表した。紙巻きや加熱式と異なり、煙や蒸気、においを出さないため、原則どこでも使用できる。競合2社はすでに発売しているものの、立ち上がったばかりの市場でシェアトップを狙えるとみる。

JTはオーラルたばこ「ノルディックスピリット」を同日にオンラインで、4月6日から順次全国のコンビニエンスストアで発売する。内容量は14袋入りで、価格は500円。オーラルたばこ発祥のスウェーデン製で、すでに海外10カ国で展開している。

オーラルたばこは口に入れると味わいが約30分間続く。従来のたばこが吸えない場面でも使えるのが特徴だ。オフィスでのデスクワーク中や電車・飛行機内などでのニーズがある。

JTの調査によると世界のオーラルたばこ市場は欧米を中心に急成長しており、2025年12月時点で販売されている国の数は56カ国と、24年1月と比べ19カ国増えた。24年の販売数量は20年の約6倍の280億袋と推計。年平均成長率は10%で、35年には770億袋と予測する。

日本では、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が20年に、米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が25年7月に発売した。JTが3日開いた発表会で、荒木隆史専務執行役員は「黎明(れいめい)期である日本市場で早期投入し、リーディングポジションの確立を目指していく」と力を込めた。

JTの調査では現在の日本のオーラルたばこの推計ユーザー数は約40万人で、潜在規模は約600万人と見込む。荒木氏は「急速には普及しないだろう。英国市場においても一定の時間をかけ徐々に認知と理解が広がり、市場が形成されてきた」とみる。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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