地域公共交通総合研究所の小嶋光信代表理事は「公共交通の路線廃止や減便は高止まり」と危機感を訴えた(2日、岡山市)

両備グループのシンクタンク、地域公共交通総合研究所(岡山市)は全国のバスや鉄軌道(鉄道・路面電車)、旅客船の事業者に実施した経営実態調査の結果を公表した。運賃引き上げで赤字の事業者は減ったが、同研究所の小嶋光信代表理事は「乗務員らの不足は深刻で路線維持は困難さを増している」と述べた。

2日に発表した。調査は2000年に始め、今回は25年11〜12月に実施して184社から回答を得た。営業損益が赤字と答えた事業者は中規模以上では65%、小規模では72%で新型コロナウイルス禍の影響もあり約9割だった従来調査から改善した。

ただ、初算出した公共交通の業況DI(「良い」と答えた割合から「悪い」を引いた値)は各交通機関ともマイナスだった。いずれも最大の経営リスクに「従業員の減少、人手不足」を挙げ、バスでは7割を占めた。19年度より従業員が減った事業者はバスで86%、鉄軌道で59%に達した。

路線維持が困難とした割合は中規模以上のバスが85%、鉄軌道が76%。25年6月時点の前回調査よりバスが5ポイント、鉄軌道は21ポイント増えた。

小嶋氏は「路線の廃止・減便が地方から大都市にも広がりつつあり構造的な問題」と指摘した。公共交通を社会インフラに改めて位置づけ、「公設民営」や「公設民託」などを活用した抜本改革が必要と訴える。

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