タマノイ酢は主力の食酢で消費二極化に対応する(右2つが高付加価値の「熟まろ」、左2つが廉価品)

食酢メーカーのタマノイ酢(堺市)は消費の二極化に対応した製品を売り出した。米酢に比べて割安感のあった穀物酢に高付加価値品を加えたほか、最も価格が安い米酢と穀物酢で容量を1割増やした。株など資産価格の上昇や実質賃金の伸び悩みを背景に、高額品と廉価品それぞれのニーズが高まるとみている。

高付加価値の市場を狙い、新ブランド「熟まろ」を立ち上げ、第1弾として2つの製品を発売した。穀物酢「玉廼井(たまのい)酢」は500ミリリットル入りで店頭参考価格(以下同じ)が192円。同社独自の酢酸菌を用いて、まろやかさとコクを高めた。これまで食酢市場で高額な穀物酢はほとんどなかった。

同ブランドからは、あらかじめ味がついていて料理に直接加えられる調味酢「逸品酢 燻製(くんせい)」も投入した。スモーキーな香りが特徴で、185ミリリットル入りが321円。初年度に両方で合計35万本の販売を見込む。

廉価品は従来からある「穀物酢」と「米酢キンパイ」を刷新し、店頭想定価格をそれぞれ253円と362円で据え置きながら、容量を900ミリリットルから1リットルに増やした。初年度の販売見込みは合計50万本。播野貴也社長は「利益率は厳しいが、高付加価値品と合わせた全体で利益を確保する」と話す。

穀物酢における高付加価値品と廉価品の同容量あたりの価格差は5割を超える。昨年9月に発売したリンゴ果汁発酵の「有機にごり 生 純りんご酢」は500ミリリットル入りで1058円と高額だが、売れ行きは好調という。同社はスーパーなどから低価格のプライベートブランド(PB)の生産も請け負っている。

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