第三者委員会の調査報告書で発言の数々が明らかになったニデック創業者の永守重信氏

ニデック創業者の永守重信氏が最高財務責任者(CFO)や執行役員らに過度なプレッシャーをかけていた実態が3日、会計不正の疑義を調べる第三者委員会の調査報告書で明らかになった。永守氏がメールやチャットで経営幹部らに送った主な内容は下記の通り。

「どいつもこいつもやる気なしの無責任野郎ばかりそろいやがって! 経営音痴の数字づくりではどんどん目線が下がっていく。却下だ。全員辞めてくれや! こんな人物と一緒に仕事は出来ぬ!」
業績管理部門は各事業本部などに営業利益の達成目標を伝える役割を担っていた。原案を永守氏に上申するとたびたび否決された。2017年4月、下期偏重の計画を見直すようにとの永守氏の指示を受けて営業利益目標を修正して申請したところ、永守氏から上記の手書きコメントをつけられて却下された。 「却下。計画未達皆んなで渡ればこわくない!か。誰一人結果責任を担える人物がいないのか。怒りがこみ上げてくる!」
業績管理部門は各事業本部などと協議を重ねて事業計画を策定していた。永守氏からは「目線が低い」などとしてしばしば却下され、より上積みした計画への見直しを迫られた。16年3月下旬に業績管理部門が事業計画を伝えた際、永守氏が申請を却下して上記のような手書きコメントをつけた。 「赤字は罪悪、事業計画未達は悪、規則違反は犯罪である」
永守氏の発言には正々堂々とした経理処理として「王道経理」という言葉が頻繁に出てくる。だが、そうした言葉とは裏腹に経営幹部に対する業績達成のプレッシャーは緩めない。上記は永守氏がニデック経営幹部に送ったメールの一例だ。 「対外公表値は断固として上方修正を最低2回は実施しないといけない」
車載事業の業績不振が続くなか、永守氏は22年4月に最高経営責任者(CEO)に復帰した。同氏は業績管理部門からの上申を待たず業績数値の目標値を示した。同年3月初旬、永守氏は経営幹部宛てに送ったメールの中で業績目標の案を示し、上記のような言葉で締めくくった。 「大きなチャンスをもらっておきながら、そのチャンスをつかめず問題ばかり発生させている君の醜態は君の怠慢たる人間性が主因だと思うがな! 恥を知るべきだ!」
永守氏は経営幹部に送ったメールなどで業績達成に向けた強い圧力をかけていた。上記はCFOに送ったメールの一例だ。幹部を叱責するメールの宛先には他の経営幹部が含まれている場合が少なくなかった。

【関連記事】

  • ・ニデック、減損2500億円規模 「永守氏が会計不正容認」第三者委報告
  • ・ニデックの不正会計、監視委が調査へ 金商法に抵触の可能性

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。