欧州中央銀行(ECB)は19日にドイツのフランクフルトで開いた定例理事会で主要政策金利を6会合連続で据え置いた。ただ、中東情勢の不安定化に伴い原油・ガス価格は高騰しており、2026年のインフレ(物価上昇)率の予想を大きく引き上げた。金融市場では物価抑制のためECBが年内に利上げに踏み込む可能性を意識し始めている。
「中東での戦争は、エネルギー価格の高騰を通じ、短期的なインフレに重大な影響を与える」。ECBのラガルド総裁は定例理事会後の記者会見で、こう述べた。
実際、ECBが新たに算出した26年のユーロ圏のインフレ率の見通しは前年比で2・6%となり、25年12月時点に示した1・9%から大幅な上方修正となった。年末までエネルギー供給途絶が続く一番深刻なケースでの試算は4・4%に及ぶ。
一方で26年の域内実質総生産(GDP)の成長見通しは12月時点の前年比1・2%増から0・9%増へと引き下げた。物価高と景気後退が重なる懸念が生じている。
ラガルド氏は「中東の戦争で、見通しは著しく不確実になった」と認める。今後、難しいかじ取りを迫られることになりそうだ。【ブリュッセル岡大介】
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