ドライバー不足の解消に向けて、本気度をさらに高める――。岡山県内を中心に運輸・交通事業などを展開する両備グループ(岡山市)が、2023年から取り組んできた乗務員採用プロジェクトを進化させる。タレントのつるの剛士さん(50)をCJO(チーフ乗務社員採用オフィサー)に迎えてPRを強化。移住支援なども充実させ、プロジェクトでは過去最多となる1年間で250人の採用を目指す。【平本泰章】
「宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用プロジェクト」の旗振り役を務めるトランスポーテーション&トラベル部門の大上真司部門長は18日の記者会見で、「全国的に乗務員不足による路線バスや電車の減便・廃止や、物が運べなくなるなどの可能性が指摘されているが、真っ向から向き合って課題解決をしていきたい」と決意を述べた。
プロジェクトでは23年6月からと24年11月からの2度、1年間で200人の採用を目標に活動を展開し、計387人の採用に成功した。並行して23~25年は5~7%の賃上げを毎年実施。22年と比較して両備バスでは年収が121万円、両備トランスポートで74万円の増加となったほか、年収800万円超のタクシー運転手が誕生するなど処遇改善にも努めてきたという。
それでも乗務員の高齢化は解決しておらず、今後3年間で約130人の定年退職が見込まれる。そのため、第3弾はバス・鉄軌道部門と物流・フェリー部門で各85人、タクシー部門で80人の計250人の採用を目指す。
岡山県内中心だった採用活動を中四国に拡大し、5月から香川、愛媛、高知、鳥取でも説明会を開く。「移住しての転職」を想定し、最大50万円の引っ越し費用や月額最大9万円の家賃の補助、ともに移住する家族の就職サポートに加え、契約農家直送の新米やガソリンの特別価格での購入など、物価高騰下の新生活を支えるメニューも充実させて求職者にアピールする。
また、CJOに就任したつるのさんと連携して岡山や瀬戸内海エリアでの生活や、グループで働くことの魅力を発信する動画を多数制作予定だ。
5人の父親で、過去に「ウルトラマンダイナ」を演じたこともあるつるのさんは18日の記者会見後、大上部門長から「かつて宇宙の平和を守った圧倒的な熱量と理想のパパとしての好感度をフル活用し、250人採用に向けて粉骨砕身の働きを見せること」などのミッションが書かれた辞令を受け取った。
つるのさんは「全国津々浦々を回らせてもらっているが、運転手さんが元気な街は本当に活気があって元気な街だと感じている」と語り、「桃太郎が日本一なら、ウルトラマンは宇宙一。がっつり盛り上げていければ」と気勢を上げた。
プロジェクトは、暗い話題が続く運輸交通業界に光を差し込む救世主となるか。
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