経営統合に向けて基本合意した、右から名古屋銀行の藤原一朗頭取、しずおかフィナンシャルグループの柴田久社長、八木稔取締役=東京都千代田区で2026年3月27日午後5時33分、古屋敷尚子撮影

 静岡銀行を傘下に持つしずおかフィナンシャルグループ(FG)と名古屋銀行は27日、経営統合することで基本合意したと発表した。単純に両社の連結総資産を合算すると22兆円を超え、国内4位の地銀グループに躍り出る。

 株式交換により、しずおかFGが名古屋銀を完全子会社化し、持ち株会社として傘下に置く。2028年4月をメドに統合することを目指す。

 東海圏にはトヨタ自動車やスズキをはじめとする自動車産業が集積する。25年1月には愛知銀と中京銀が合併するなど、顧客獲得競争が激しさを増している。

 静岡銀と名古屋銀は22年4月に包括業務提携し、自動車関連企業を中心に顧客の支援強化を図ってきた。今回、経営統合に踏み込むことで、県境をまたいだ支援で顧客確保を一層進める。システム投資や業務効率化も進め、強固な営業・顧客基盤を築く。

 名古屋銀はトヨタのお膝元である愛知県に営業基盤を持つ。しずおかFGの柴田久社長は「統合により、我々がアクセスできていなかった愛知県という素晴らしいマーケットに大胆に入っていける」と顧客獲得に意欲を示した。名古屋銀の藤原一朗頭取も「産業構造が似ており、課題も似ている。お客様のサポートの必要性が高まっている」と統合の理由を語った。

 地銀の経営環境を巡っては、日銀が利上げを進めて「金利ある世界」に転換したことで、預金獲得や貸し出しの競争が激しくなっている。【古屋敷尚子】

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