
肥後銀行と鹿児島銀行を傘下に持つ九州フィナンシャルグループ(FG)は30日、基幹系システムを統合せず、両行で顧客データを共有・活用できるデジタル統合基盤を2026年度から開発していくと発表した。笠原慶久社長(肥後銀行頭取)は「さらなる金融再編に向けて高い接続性や柔軟性を維持したい」などの理由を挙げた。
銀行業務の中心を担う基幹系システムの統合は長年議論を重ねてきた。九州FGは統合見送りの理由として、さらなる再編の可能性に加えて、ITベンダーの次世代基幹系システムが過渡期であること、統合による投資対効果が小さい点を挙げた。
費用対効果については現行のベンダーを含む計5社で試算したところ、100億円近いコストがかかるとの結果が出た。システム費用の削減効果より統合コストが高いとの結論を出した。
九州FGの郡山明久会長は今後の方針について「次の技術が明確にわかり、費用対効果が見込めるという判断ができた時に再度考えたい」との考えを示した。

デジタル統合基盤は顧客の行動や融資データなど企業内の異なるシステムに散在するデータを集約し、活用しやすい形で一元管理する。基幹系システムを統合しなくても顧客データの分析や融資などリスク管理の向上が図れるような体制を目指す。
融資システムと証券システムは統合効果が高く、顧客サービスの向上に直結するとして優先的に統合を行うことも発表した。融資システムは27〜28年度、証券システムは28年度の稼働を目標とする。
融資システムについては鹿児島銀行とフューチャーアーキテクトが共同開発中の新たな支援システムを肥後銀が採用する形だ。証券システムは9月に具体的な内容を発表する計画という。
【関連記事】
- ・九州FG、基幹系システム統合せず 移行コストや再編の可能性考慮
- ・九州FGが5%賃上げ、4年連続でベア
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。