▼次世代炉 安全性や生産性を高めた新型の原子力発電設備で世界で開発が進められている。従来の原発をベースにしているものとして冷却システムを多重化するなどの改良をした「革新軽水炉」や炉心を小さくすることで製造コストを抑える「小型モジュール炉(SMR)」がある。

原発の新設を決めた関西電力は次世代炉の採用を念頭に置いている。候補に挙がるのが三菱重工業が開発している革新軽水炉の「SRZ-1200」だ。冷却システムを多重にしており、電源を喪失しても炉心を冷やすことができる機構がある。原子炉容器の下に「コアキャッチャー」を設け、炉心溶融(メルトダウン)が起きても燃料を受け止め自動で保管・冷却する。SMRは海外で建設計画が先行している。
冷却材にヘリウムガスを使って発電時に生じる熱を回収して利用する「高温ガス炉」や、高速中性子を利用する「高速炉」、太陽で起きている核融合反応を起こす「核融合炉」といった開発段階の原子炉も含まれる。
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