
【ロンドン=藤生貴子】英ユニリーバは31日、事業価値450億ドル(約7兆円)相当の食品事業を分離して米スパイス大手のマコーミックと統合すると発表した。ユニリーバは美容や健康など収益性が高く成長が見込める分野に注力する。
ユニリーバの株主は合併会社の株式のうち55.1%を保有し、マコーミックの株主は35%を保有する。ユニリーバは合併会社の株式のうち9.9%を保有し、取引完了1年後から段階的に株式を売却する。
マコーミックは社名を存続し、ニューヨーク証券取引所への上場を維持する。取引完了は2027年半ばを予定する。
合併後の会社は、マコーミックのブレンダン・フォーリー最高経営責任者(CEO)らが率い、ユニリーバからも役員を出す。マコーミックは、オランダにグローバル本社を設立し、欧州でも上場を目指す。
ユニリーバによると、マヨネーズの「ヘルマン」など食品事業は事業価値448億ドルに相当するという。マコーミックは全米首位のスパイスメーカーで、30日時点の時価総額は140億ドル強だった。
統合により、ハーブやスパイス、調味料など幅広い製品ブランドがそろい、年間約6億ドルのコスト削減が見込めるという。マコーミックのフォーリーCEOは、「他社がカロリーをめぐって競争する中、カロリーに風味を与えることに注力して差別化を図る」とコメントした。
ユニリーバは美容や健康関連の事業に専念する。せっけんの「ダヴ」やヘアケア製品「ラックス」などで知られる。食品事業を除いた事業全体の過去3年間の売上高成長率は年平均5.4%で、粗利益率は48%に達するという。
フェルナンド・フェルナンデスCEOは「高成長分野への戦略を加速させるための、またとない決定的な一歩だ」と述べた。
【関連記事】
- ・英ユニリーバ、食品事業を米マコーミックと統合協議 米紙報道
- ・ユニリーバ分離のアイスクリーム企業が上場 時価総額1兆4000億円に
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。