米投資ファンドのKKRは31日、太陽ホールディングス(HD)の株式非公開化に向けて10月上旬にもTOB(株式公開買い付け)に入ると発表した。約5000億円を投じて買収に踏み切る。

太陽HDは半導体や電子部品を搭載するプリント基板向けのインクで世界シェア首位。同社は同日、TOBに賛同すると発表した。KKRによると、大株主であるDICや香港のオアシス・マネジメント、創業家がTOBへの応募を表明しており、少なくとも発行済み株式の約42.2%を取得できる見通しだ。

TOB価格は1株4750円で、31日の終値を約5%下回る。KKRは非公開化観測の報道が出る前の株価水準を上回る価格だと主張している。

太陽HDは非公開化の完了後、DICとの資本業務提携を解消する。一方、積水化学工業が間接的に約10%出資する予定だ。

太陽HDは人工知能(AI)の普及によるデータセンターの拡大で主力のプリント基板の需要が強まるとみており、KKR傘下で長期目線での投資や迅速な意思決定を進める。KKRは半導体関連で製造装置メーカーのKOKUSAI ELECTRICへの投資実績があり、企業価値向上のノウハウを太陽HDにも生かす。

太陽HDはKKRや国内投資ファンドの日本産業推進機構(NSSK)など複数の投資ファンドから株式の非公開化に関する正式な提案を受け、2025年3月に特別委員会を設置した。

25年11月に公表したガバナンス体制の見直しに関する報告書で、非公開化の検討に関して「25年度内の方針公表を目指す」とした。斎藤斉社長は「提案に自社独自だけでは得られない価値があれば真摯に検討する」と話し、上場維持と非公開化のいずれも検討していると説明していた。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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