
大葉の出荷量が全国3位の大分県で、中津市の「田中醬油(しょうゆ)店」が規格外品の大葉を使ったパスタソースや調味料を開発した。中でも「ジェノベーゼ風大葉ソース」(756円)は年10万個売れるヒット商品に成長している。
同社は1905年(明治38年)創業の老舗で、田中宏社長は4代目。醬油以外の商品開発を考えていた2009年、大葉を栽培する植木農園(大分市)から規格外品の活用方法を相談された。
大葉はサイズが違ったりキズがあったりすると規格外品になる。田中社長は「ジェノベーゼのようにパスタソースにしたらおいしいのでは」と思いついた。
1年間の試行錯誤の末、オリーブオイルやニンニクなどで味を整えた商品が完成したが、当初は年1500個程度しか売れなかった。
しかし、テレビ番組での紹介を機にヒット商品となった。今ではスーパーの成城石井や食品専門店のカルディなどにも卸し、自社オンラインショップを含め累計販売数は約80万個に上る。柚胡椒(ゆずこしょう)と似た「大葉胡椒」(540円)も年約3万個売れている。
最近では規格外品が出やすいフルーツトマト農家から相談を受け、中津市や母校の県立中津東高校の生徒と連携してラーメン「旨辛(うまから)トマメン」(378円)を生み出した。
「普通のトマト味ではなく『辛みを入れた方がいい』との生徒のアドバイスを反映した」(田中社長)。道の駅や地元スーパーなどで年約3000個販売している。
このほど、同社は生産者の廃棄ロス削減と収益安定に貢献していることが高く評価され、「第47回食品産業優良企業等表彰」(一般財団法人食品産業センターなどが主催)で最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。

3月27日、大分県の佐藤樹一郎知事に受賞を報告した田中社長は「これからも生産者と規格外品の商品開発に取り組むとともに、オーストラリアや台湾などへの輸出も増やしたい」と話した。
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