ソフトバンクは1日、東京大学などと医療用の画像データの収集・加工を手掛ける新会社を設立したと発表した。人工知能(AI)の学習に使う医療用画像の流通を担う。医療機器で撮影された画像を集め、医師の監修の下で疾患別のデータセットを構築する。高品質なデータの提供で医療分野でのAI開発を後押しする。

同日に新会社イヨウガゾウラボ(東京・港)を設立した。システム構築・運営で暗号資産(仮想通貨)の自動損益計算サービス「クリプタクト」を運営するpafin(パフィン、東京・千代田)も参画する。

協力病院や医師とのネットワークを生かし、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)などの画像を収集する。「脳梗塞」など特定の疾患に対応した画像や学習用データを医療機器メーカーなどに提供する。

データは患者の同意を得て、個人が判別できないように加工して活用する。誤ったデータなどを事前に除き、AIが学習しやすい形に整えてから、期限つき使用ライセンスを販売する方法で提供する。

個人情報保護や技術的なハードルから国内で流通する医療用データは限られる。ソフトバンクと東大は産学連携を通じて、技術検証や信頼性の担保などの課題に取り組んでいた。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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