今治造船の西条工場での蓄電池システムのイメージ=パワーエックス提供

四国電力は1日、造船大手の今治造船や蓄電池スタートアップのパワーエックス(岡山県玉野市)と共同で「オンサイト蓄電池」の運用に乗り出すと発表した。今治造船の工場に置く蓄電池で電力需給を調整し、電気料金削減や電力市場での収益確保を目指す。将来の横展開による事業化もにらむ。

今治造船の西条工場東ひうち事業部(愛媛県西条市)にパワーエックス製の蓄電システムを2台設置する。2026年4月から運用し、期間は蓄電池の寿命の目安である20年間を予定する。システムの施工やメンテナンス、充放電制御などは四国電グループが担う。

太陽光など再生可能エネルギーの発電量は天候に左右されやすく、蓄電池などを活用した需給の調整が課題だ。蓄電した電力を生かして工場での最大需要電力を抑え、料金削減を目指す。蓄電池からの充放電を活用し、電力の調整力を売買する需給調整市場などでの収益確保にもつなげる。

四国電がオンサイト蓄電池事業を手がけるのは初めて。四国電と今治造船はパワーエックスに出資しており、3社が連携して課題の洗い出しやノウハウの確立に取り組む。

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