
あすか製薬ホールディングス(HD)は2日、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツなどに対し、あすか株の買い増し意思に関する質問状へ回答するよう再要請したと発表した。買い増しの目的やその後の方針について8月25日に質問したが「生成AI(人工知能)で回答を得るように」との趣旨の返信があり、十分な回答を得られていないとしている。
山口惣大社長が29日、ダルトンのジェームズ・ローゼンワルド最高投資責任者(CIO)から質問への見解を示した返信を受け取った。返信には「ダルトン側の情報が必要ならインターネットにアクセスするだけで十分だ」とあった。
「日本はAIの活用が少し遅れているかもしれない」との文言もあり、「あすか側の全取締役と役員に(米オープンAIの)『Chat(チャット)GPT』や(米新興の)『パープレキシティ』をダウンロードさせ、回答を得てください」とした。これらの生成AIが使えなければウィキペディアで検索するように、などとも付け加えていた。
あすか製薬HDは返信について「株主や取締役会の判断に必要な情報提供を軽視しており、質問状への回答を実質拒否しているとも判断し得る」としている。
ダルトンは8月18日付であすか製薬HDに、同社株を議決権比率で最大30%程度まで買い増す意思があるとの文書を送った。あすか側はこれに対し質問状を送っていた。
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