あいちFGの伊藤社長は「M&A後の統合作業まで一貫して行える」と新会社の強みを強調した(3日、名古屋市)

あいちフィナンシャルグループは3日、10月1日にコンサルティング業務などを手掛ける栄町リサーチ&コンサルティング(名古屋市)の業務を開始すると発表した。中部地方で需要が高まっている事業承継関連のコンサルティングに加え、M&A(合併・買収)のアドバイザリーなども手掛ける。リサーチでは名古屋市立大学と連携する方針も明らかにした。

社長には伊藤公二・あいち銀行上席執行役員が就く。顧問には日銀名古屋支店長の経験がある宮野谷篤・前NTTデータ経営研究所会長を招いた。2031年3月期に売上高を15億円程度にすることを目指す。うち10億円をM&A関連の収入が占める見通しだ。

あいちFGの伊藤行記社長は同日名古屋市内で開かれた記者会見で「M&A後のPMI(統合作業)まで一貫して支援する点に特色がある。ここにおいては愛知銀行と中京銀行の合併の経験も生かせる」と話した。将来的には東京にも拠点を持ちたい考えだという。

リサーチ分野では名古屋市立大学のデータサイエンス学部と連携する方針だ。あいち銀行は同大と産学連携協定を結んでおりその一環。銀行が保有するデータから経済動向を把握し、地域経済調査などに生かすなどの形を想定している。

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