賃上げの意気込みなどを語る金子会長(4日、東京都内)

自動車業界の労働組合で組織する自動車総連(東京・港)は4日、2025年の春季労使交渉の回答状況について最終集計を発表した。ベースアップ(ベア)相当の賃金改善分と定期昇給(定昇)相当の維持分を合わせた賃上げ獲得額は1万2886円で、1976年以降で最高額となった。

賃上げ獲得額は24年交渉(1万1166円)から1720円上積みした。賃上げ率は4.94%で、同4.5%から0.44ポイント上昇した。

自動車総連は25年交渉で、中小労組の支援に向け賃金要求の具体的な目安額を7年ぶりに表明した。中小労組の交渉が活発化し、全体の賃上げ額の上昇にもつながったとみられる。合わせて、27年までに年間休日を5日増やす方針を掲げた。完成車メーカーでは現時点で休日増の回答は得られていないという。

自動車総連は同日、東京都内で定期大会を開いた。事前の記者説明会で金子晃浩会長は26年交渉に向け「3年間培ってきた賃上げの流れを持続可能なものにする」と話した。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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