
太陽誘電は4日、データセンターのサーバー向けに使う積層セラミックコンデンサー(MLCC)の新製品を発売したと発表した。サーバーの基板の内部に搭載できる大きさにした上、ためられる電気の容量を電源の周辺でも使える程に大きくした。人工知能(AI)の拡大によりサーバーにかかる電流が大きくなっていることに対応する。
サンプル価格は1個20円(税抜き)。8月から群馬県の事業所で量産を始めた。MLCCは電子回路内で電圧を制御するために電気を一時的にためる役割を担う。この容量が大きければ電源の近くに配置でき、回路内のノイズや電力の無駄を最小限にできる。
基板に内蔵できるタイプで、同じ容量の電気がためられるMLCCは競合他社には無いという。太陽誘電によるとAIサーバー1台に組み込まれるMLCCの個数は最大で約2万個と、通常のサーバーの8倍ほどに増える見込み。2026年3月期の設備投資は、AIサーバー向けMLCCなど向けに振り分けるとしていた。

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