ミュンヘンのモーターショーは2年に1度開かれ、今回は9日から14日まで一般公開が行われています。
ヨーロッパでは、EU=ヨーロッパ連合が気候変動対策としてEVの普及を促進していることから各国の自動車メーカーが競って最新のEVを披露しています。

ドイツの大手3社のうち、フォルクスワーゲンはファミリー層向けの小型のEVを4車種、発表しました。
価格を従来より下げることでこの分野で20%のシェアを目指すとしています。
また、BMWは従来より航続距離の長いEVを展示し、10分間の充電で370キロ以上走行できるとしています。

一方、中国のメーカーも充電の速さや価格の安さなどを売りにした新型のEVを相次いで発表し、部品メーカーなどを含め出展した企業数を国別にみると中国勢が最も多い116社と、前回の1.5倍に増えているということです。
ヨーロッパではトランプ政権による自動車などへの関税措置の影響も広がる中、EVをめぐる競争が一段と激しさを増しています。
会場を訪れた人は「中国メーカーの製品は価格がやや低く、品質はかなりよいと思う」と話していました。
フォルクスワーゲンCEO “米で生産体制強化する計画”

フォルクスワーゲンで乗用車の部門を率いるトーマス・シェーファーCEOは8日、モーターショーの会場でNHKのインタビューに応じました。
このなかで、シェーファーCEOはアメリカがEUから輸入する自動車に15%の関税を課すことについて、「関税は誰にとっても決してよいものではない」としたうえで、「ビジネスが妥当かどうかを見直し、おそらくアメリカでより多くの部品を生産する必要がある」と述べ、アメリカ国内での生産体制を強化する計画があると明らかにしました。
会社は今回のモーターショーで小型のEV=電気自動車を数多く展示していて、シェーファーCEOは、「EVの普及は価格帯を下げることで、確実に促進されるだろう」と述べ、今後はファミリー層をターゲットにより価格の低いモデルを投入し、競争力を高めていく考えを示しました。
一方、中国のメーカーも相次いで新たなEVを発表していることについては、「われわれは自分たちの製品に自信を持っているし、競争を恐れていない」と述べ、自社製品で対抗できるという認識を示しました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。