
アインホールディングス(HD)は11日、2026年4月期の連結純利益が前期比46%増の135億円になる見通しだと発表した。8月に完了した「さくら薬局」を運営する同業大手のクラフト(東京・千代田)の買収の影響を織り込み、従来予想から約20億円上方修正した。売上高は41%増の6460億円を見込み、30年4月期の目標である7000億円に大きく近づく。
営業利益は68%増の283億円となる見通しで、従来予想から64億円上振れする。会社予想の純利益は直近の市場予想の平均値(QUICKコンセンサス、123億円)を10%上回る。
主力の調剤薬局事業は買収で規模が拡大する。物流効率などが高まるほか、アインHDが持つ調剤報酬を底上げするノウハウをクラフトにも共有し、収益性が向上する。クラフトから引き継いだ負債は、財務基盤が良好なアインHDが借り換え、金利負担を軽減する。クラフトにアインHDの薬剤師を送り、派遣社員との置き換えを進めることで人件費も抑える。
アインHDが同日発表した25年5〜7月期の連結決算は、純利益が前年同期比18%増の19億円だった。24年に買収したインテリア・雑貨店「フランフラン」やコスメ主体のドラッグストア「アインズ&トルペ」の小売事業が好調で、セグメント利益率は13%を超えた。
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