
エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は12日、阪急うめだ本店(大阪市北区)でアバター(分身)を介した接客の実証実験を10月上旬に始めると発表した。12月末まで同店の1階に1台を配置し、館内の案内を担わせる。2027年までにH2O傘下のほかの店舗への拡大を目指す。
パソナグループとH2Oが3月に締結した包括業務提携に基づき実現した。ロボット工学者の石黒浩・大阪大教授が社長を務めるAVITA(アビータ、東京・目黒)が開発したシステムを活用する。
利用客の問いかけに対し、兵庫県淡路市のアバターセンターに常駐するパソナのスタッフが遠隔で返答する。音声で回答するほか、画面上で英中韓の3カ国語に翻訳する機能も備える。

H2Oの荒木直也社長は12日の共創プロジェクト発表会で、人間が遠隔操作するアバターの意義について「生成AI(人工知能)の活用で省人化が進むなか、(かえって)対面サービスが貴重になり、人間の感性が商業施設の競争力になる時代が来る」と説明した。
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