イスラエル軍のザミール参謀総長は17日、北部ガザ市でイスラム組織ハマスへの攻撃を強化すると表明した=ロイター

【エルサレム=共同】イスラエル軍のザミール参謀総長は17日、パレスチナ自治区ガザを視察し「近く次段階の作戦に移行する」と述べ、北部ガザ市でイスラム組織ハマスへの攻撃を強化すると表明した。イスラエル政府が決めたガザ市制圧計画を踏まえた発言。軍は住民を退避させた上で地上侵攻を強化するとみられ、緊張が高まっている。

ガザ市はガザの中心都市。イスラエル国内では制圧計画は、ハマスが拘束する人質を危険にさらすとの見方も出ているが、ザミール氏は「人質を最優先に考え、ハマスを打ち負かす」と強調した。

ガザ停戦と人質解放を巡るイスラエルとハマスの間接交渉は中断しており、イスラエル軍はガザ市郊外への攻撃を強めてハマスに圧力をかけている。軍は17日、ガザ市のアルアハリ・アラブ病院周辺を空爆し、ハマス戦闘員が病院に潜伏していると主張した。パレスチナ通信によると、攻撃で7人が死亡した。

世界食糧計画(WFP)は17日、ガザで50万人が飢餓の危機にひんしているが「日々の支援目標の47%しか達成できていない」と訴え、支援拡充のため早期停戦を求めた。

ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始後のガザ側死者は6万1900人を超えている。飢餓や栄養失調による死者も相次いでいる。

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