マダガスカルの首都アンタナナリボでは、今月25日から、慢性的な停電や断水に対する若者の抗議デモが続き、デモ隊を鎮圧するため政府の治安部隊が催涙弾を使用したほか、一部で実弾を発砲しました。

国連人権高等弁務官事務所は29日、少なくとも22人が死亡し、100人以上がけがをしたと明らかにするとともに、治安部隊に対して不必要な武力の使用をやめるよう呼びかけました。

こうした事態を受けて、ラジョエリナ大統領は29日、国民向けのテレビ演説で「人々の期待に応えられない政府のメンバーがいるならば謝罪する」と述べたうえで、首相を更迭し、内閣を解散する考えを明らかにしました。

アフリカの中でも深刻な貧困を抱えるマダガスカルは、若者の就職難が大きな社会問題となっています。

デモの参加者の間では大統領の辞任を求める声も根強く、事態が収束するかは不透明な情勢です。

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