
【NQNニューヨーク=矢内純一】13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前週末比458ドル12セント高の4万5937ドル72セントで推移している。米中の貿易摩擦が激化することへの懸念が一服し、主力株の一角に買いが入っている。上げ幅は500ドルを超える場面がある。
トランプ米大統領は12日、自身のSNSに「中国については心配いらない。すべてうまくいく」と投稿した。10日には中国が大規模な輸出規制を検討していると主張し、その対抗措置として中国に対する関税に100%上乗せする考えを示していた。12日の投稿では市場の懸念を払拭する狙いがあったとみられる。
ベッセント米財務長官は13日朝の米FOXビジネスのインタビューで中国のレアアース輸出規制について「中国が交渉に応じる用意があると信じている」と語った。週内に中国と事務レベルの協議を行うことも明らかにした。
ダウ平均は前週末に878ドル下落し、1カ月ぶりの安値を付けた。大幅安となったことで、押し目買いが入っている。13日はコロンバスデーの祝日で米債券・外為市場は休場となる。株式市場でも参加者が少なく、値動きが大きくなりやすい面がある。
ダウ平均の構成銘柄では、エヌビディアやキャタピラー、スリーエム(3M)が上昇している。ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースも買われている。半面、コカ・コーラとプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下落している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発して始まった。半導体のブロードコムが上昇している。オープンAIと人工知能(AI)向け半導体を共同開発すると13日に発表し材料視されている。
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