自衛隊の中堅幹部13人が中国軍との「佐官級交流事業」に参加するため、5日から北京に滞在している。13日までの日程で、湖北省武漢の空軍施設や広東省湛江の海軍施設などを訪ね、将来の幹部候補との相互理解を深める。

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 事業を主催する笹川平和財団によると、6日は北京の陸軍施設で抗日戦争(日中戦争)勝利80年の展示を見学。一方、意見交換した中国軍系シンクタンク幹部からは「世界の安定のために日中の安定が必要」という話があったという。同行する日本財団の尾形武寿会長は「日中首脳会談で現実的な話がなされたこともあり、マイナスの印象は受けなかった」と語った。

 日中の防衛当局の非公式協議である佐官級交流事業は2001年に始まり、16回の訪中と13回の来日に両国の459人が参加。尖閣諸島をめぐる問題や新型コロナ下での中断もあり、今年は7月の来日予定が中国側の要請で延期され、実施されなかった。

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