【台北、バンコク=共同】東京・湯島の個室マッサージ店でタイ人少女(12)が違法に働かされていた事件で、台湾の移民署は8日、少女の母親を台湾で警察当局が拘束したと明らかにした。

移民署は母親を海外に移送する準備を始めた。タイか日本とみられる。母親は少女を日本に置き去りにしたとされ、タイ警察は8日、人身売買事件として日本と連携して捜査を開始したと発表した。

警視庁は4日に労働基準法(最低年齢)違反の疑いで、個室マッサージ店の経営者の男を逮捕。少女は6〜7月の約1カ月間で客約60人への性的マッサージを強要されたという。母親は6月に少女と日本に入国し、放置して出国したとされる。

タイの捜査関係者やメディアによると、母親は過去に日本を含む外国にたびたび渡航。主に親戚がタイで少女を育てていたという。少女は日本の施設で保護されており、タイの在京大使館の職員や政府職員が帰国に向けて調整している。

台湾当局関係者によると、母親は台湾で売春に関わった疑いで拘束された。内外の関係機関と調整した上で移送先を決めるという。移民署によると母親は9月に台湾に入境した。

タイの女性支援団体「パウィーナ・ホンサグン子供女性財団」のパウィーナ氏は「海外で人身取引の被害に遭うタイ人女性は多いが、日本での事件や母親の直接的な関与は極めてまれで衝撃を受けた」と話した。〔共同〕

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