
【サンパウロ=共同】ブラジル北部ベレンで6〜7日に開かれた国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)の首脳級会合に出席したドイツのメルツ首相が、帰国後に開催地を軽蔑するような発言をしたとしてブラジルで批判の声が上がっている。
ブラジルメディアによるとメルツ氏は13日、ドイツ国内での演説で「われわれは世界で最も美しい国の一つに住んでいる。ブラジルで一緒にいた記者たちに『ここに残りたい人はいるか』と尋ねたが、誰も手を挙げなかった。あの場所から戻れたことを皆が喜んでいる」と述べた。
COP30の会場周辺ではホテルが足りず宿泊費が高騰。会場内も警備のほか、空調や洪水対策の不備を国連が指摘し、ブラジル政府に改善を求める事態となった。
ベレンのノルマンド市長は17日「残念ながら演説には偏見と傲慢さがにじみ出ている」と不満を表明。ベレンがあるパラ州のバルバリョ知事は「偏見に対し反対の声を上げよう」と呼びかけた。
批判を受け、ドイツ政府の報道官はブラジルメディアの取材に「ベレンで重要な国際会議を開催した功績に首相は深い敬意を表している」と回答した。
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