
【NQNニューヨーク=田中俊行】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比380ドル00セント安の4万6210ドル24セントで推移している。19日にエヌビディアの決算発表を控えて、ハイテク株などに売りが続いている。下げ幅は一時600ドルあまりとなった。
エヌビディアは19日に2025年8〜10月期決算を発表する。人工知能(AI)向けのデータセンター需要を背景に業績拡大の期待は高いが、株価には割高感があるとの警戒が根強い。同社が示す見通しに他のAI関連銘柄も影響を受けるとの見方から、ハイテク株に持ち高調整の売りが優勢になっている。
アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)はBBCのインタビューで、AIブームについて「合理的な部分もあれば非合理な部分もある」と語った。AI投資拡大を巡る不透明感が意識され、運用リスクを回避する動きにつながっている面がある。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの軟調な動きも投資家心理の重荷となっている。情報サイトの米コインデスクによると、米東部時間17日夜に1BTC(ビットコインの単位)=9万ドルを割り込み約7カ月ぶりの安値を付けた。
ダウ平均の構成銘柄ではホーム・デポが安い。18日発表した2025年8〜10月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想に届かなかった。消費者心理の弱含みでリフォーム需要などが想定を下回った。バンク・オブ・アメリカが投資判断を「買い」から「売り」に引き下げたハネウェル・インターナショナルも下落している。
他の構成銘柄では、アマゾン・ドット・コムやユナイテッドヘルス・グループが売られている。一方、メルクやマクドナルド、コカ・コーラは上昇している。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、クラウドサービスのクラウドフレアが下落している。同社のソフトウエアで障害が発生し、X(旧ツイッター)やオープンAIの「チャットGPT」などでアクセスがしづらくなっていると伝わった。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やマーベル・テクノロジー、マイクロン・テクノロジーなど半導体株の下げが目立つ。
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