
【ニューヨーク=竹内弘文】英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は18日、米国の有力アクティビスト投資家(物言う株主)であるエリオット・インベストメント・マネジメントがカナダの金鉱大手バリック・マイニングの株式を取得したと報じた。金価格の上昇を背景に、企業価値向上のため会社分割や資産売却を要求しているもようだ。
報道によると、エリオットはバリックの主要株主10者のうちに入った。投資額は少なくとも7億米ドル(約1100億円)相当とみられる。エリオットは日本経済新聞の問い合わせに回答していない。
バリックはカナダや米国、南米、アフリカ、南アジアなどに鉱山権益を持ち、金や銅の生産を手掛ける。FTは関係者の話として、成長性の高い北米事業と、事業リスクの高いアジア・アフリカ事業を分割する案について検討を重ねていると伝えた。
金価格の国際指標であるニューヨーク先物(中心限月)は2024年はじめごろから上昇傾向を続け、25年10月下旬には史上最高値の1トロイオンス4398ドルを付けた。金価格の上昇を材料にバリック株も上昇していたが、最大手の米ニューモントなどに比べて株価は出遅れ気味だった。
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