ロシアのプーチン大統領は22日、米国との関係について、「米国には、特に北大西洋条約機構(NATO)の義務がある。次の一歩は米国次第だ」と述べ、ウクライナ侵攻の和平条件について、米国が欧州諸国やウクライナに譲歩を求める必要があるとの考えを示唆した。トランプ米大統領が要求するウクライナとの直接会談については触れず、早期の開催は難しい情勢だ。
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プーチン氏は、ロシアの原子力開発の中枢である「閉鎖都市」サロフを訪問。原子力関係の従業員との会合で話した。
「トランプ米大統領の就任で、トンネルの終わりに光が見え始めた」と発言。15日に米アラスカ州で開かれたウクライナ全面侵攻後では初の米ロ首脳会談について、「中身が濃く、率直だった」と評価し、両国の政府や企業の接触が続いていると強調した。
ロシアはウクライナ侵攻の和平条件として、一方的に併合したウクライナ4州の領土割譲や、NATO加盟断念など、事実上の降伏をウクライナに突きつけている。
ただ、ウクライナや欧州諸国は、国際法を無視した領土割譲は認められないとの立場。ウクライナの「安全の保証」についても、停戦後に兵士を派遣する構想を検討する英仏に対し、ロシアは、反対の姿勢を示している。
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