
【ニューヨーク=佐藤璃子】米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが25日発表した9月のS&Pコタリティ(旧コアロジック)・ケース・シラー指数(季節調整済み)は前年同月と比べ1.3%上昇した。伸び率は2023年7月以来、2年2カ月ぶりの低水準となり、8カ月連続で伸びが鈍化した。
同指数は全米の住宅価格を反映する。前月比では0.2%上昇した。主要都市でみると、シカゴが前年同月と比べ5.5%、ニューヨークが5.2%、ボストンが4.1%、オハイオ州クリーブランドが4.0%上がった。フロリダ州タンパ(マイナス4.1%)やアリゾナ州フェニックス(マイナス2.0%)、マイアミ(マイナス1.3%)などが低下した。

S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのニコラス・ゴデック氏は「住宅ローン金利や購入負担の高止まりが米住宅市場の勢いを弱めている実態を浮き彫りにした」と分析する。新型コロナウイルス禍で生活費の高い大都市圏から移住する人々の受け皿となり、価格上昇につながったフロリダやアリゾナなどでは既に明確な下落が見られるとも指摘した。
米連邦住宅金融庁(FHFA)が25日発表した9月の全米住宅価格指数(季節調整済み)は前年同月と比べ1.7%上昇した。前月からは横ばいだった。
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