ニューヨークのウォール街=遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=矢内純一】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比196ドル44セント高の4万7308ドル89セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が引き続き相場の支えとなっている。ダウ平均の上げ幅は200ドルを超える場面があった。

前週末から今週初めにかけて、FRB高官から12月9〜10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを支持する発言が相次いだ。利下げが米景気を支えるとの見方が根強い。26日午後には12月のFOMCの討議資料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される。内容を見極めたいと様子見の雰囲気がある。

朝発表の週間の新規失業保険申請件数は21万6000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(22万5000件)を下回った。9月の耐久財受注額は前月比0.5%増と市場予想並みだった。ともに市場の利下げ観測の修正を迫るほどではないとの見方があった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、パソコンやサーバーのデル・テクノロジーズが上昇している。前日発表の2025年8〜10月期決算で特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)向けサーバーの出荷が大幅に増えており、26年1月期通期の収益見通しも引き上げた。他のハイテク株の買いを促している面がある。

ダウ平均の構成銘柄では、エヌビディアとマイクロソフトが高い。ユナイテッドヘルス・グループやゴールドマン・サックス、ボーイングも上昇している。半面、メルクやセールスフォースが売られている。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸して始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とブロードコムが高い。一方、アルファベットは4営業日ぶりに反落している。

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