収監のため自宅を出るフランスのサルコジ元大統領(10月21日)=ロイター

【パリ=共同】フランスの最高裁に当たる破棄院は26日、2012年のフランス大統領選で選挙法違反罪に問われたサルコジ元大統領(70)に対し、禁錮6月の実刑とした24年2月の控訴審判決を支持する判決を下した。有罪が確定した。禁錮刑の代替として監視のため電子ブレスレット装着などの措置が取られるとみられる。

パリの裁判所は今年9月、07年の大統領選に勝利したサルコジ被告が、独裁者だったリビアの故カダフィ大佐側から巨額の選挙資金を不正に受け取れるよう側近を通じて働きかけたとして禁錮5年の実刑判決を言い渡し、被告は仮執行として刑務所に一時収監された。

控訴審までの判断では、サルコジ被告の陣営が法定上限を約2千万ユーロ(約36億円)超過して選挙活動費を支出したと認定された。控訴審判決は禁錮1年を命じ、うち6月は執行が猶予され、残り6月が実刑とした。

12年の大統領選で右派のサルコジ被告は社会党のオランド氏に決選投票で敗れ、再選を逃した。

サルコジ被告を巡っては、大統領退任後に司法の秘密情報を得るため検察官に人事の便宜を持ちかけたとして贈賄罪などにも問われ、破棄院は24年12月、禁錮3年(うち執行猶予2年、実刑1年)を命じた控訴審判決を支持した。被告は監視のため電子ブレスレットを約3カ月装着した。

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