
カンボジアが環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請していたことがわかった。政府関係者が明らかにした。トランプ米政権の高関税政策で保護主義が台頭するなかで、高い水準の自由貿易を掲げるTPPへの関心が高まっている。
加盟12カ国すべてが了解すれば、加盟に向けた交渉に入る。どこまで関税を撤廃できるかなどを協議して、すべての加盟国が同意すれば加入が決まる。
現在は中米コスタリカとの加盟交渉が大詰めを迎えているほか、11月の閣僚会合では南米ウルグアイと交渉入りすることが決まった。加盟交渉中・申請中の国はカンボジアを含めて計10カ国・地域となる。
カンボジアは輸出額の4割程度を米国向けが占める。カンボジアに一時49%の高関税を示した米関税政策もあり、輸出先の多様化が課題になっている。TPP加盟は新たな市場へのアクセスにつながる。
TPPは米国を含めた12カ国が2016年に署名したが、17年に第1次トランプ政権が脱退を表明して発効できなくなった。日本が主導して残る11カ国が再交渉し、名称を包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)と改めて署名して18年に発効した。欧州連合(EU)を脱退した英国が24年に加入した。
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