トランプ米大統領=ロイター

【ワシントン=共同】トランプ米大統領が、ベネズエラが米国への麻薬密輸に関与していると主張して同国のマドゥロ政権への圧力を強める中、ブルームバーグ通信は21日、米政府がベネズエラ沖で3隻目となる石油タンカーを拿捕(だほ)したと報じた。一方、AP通信などは米沿岸警備隊がタンカーを追跡中だと伝えた。

米政府は10日と20日にもそれぞれベネズエラを出港したタンカーを拿捕しており、両国の緊張は高まり続けている。

トランプ氏は16日にベネズエラを出入りする制裁対象の石油タンカーについて「全面封鎖」を命じた。ベネズエラが主な収入源とする石油を輸出できないよう締め付けている。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、20日に拿捕された2隻目のタンカーはベネズエラ産原油を中国に輸送した記録があるが、米国の制裁対象には含まれていなかった。

ブルームバーグによると、3隻目は米国が制裁対象にしているパナマ船籍のタンカー。積み荷を積み込むためベネズエラに向かっていた。

ベネズエラは世界有数の産油国で、多くが中国向けに輸出されている。最初の拿捕後、ベネズエラの石油輸出量は急減しているとされる。

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