【NQNニューヨーク=稲場三奈】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比71ドル67セント(0.15%)高の4万5636ドル90セントで終えた。22日に付けた最高値を更新した。同日発表の米経済指標が市場予想を上回り、投資家心理の支えとなった。

朝発表の2025年4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率3.3%増と、速報値(3.0%増)から上方修正された。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(3.1%増)も上回った。同日発表の週間の米新規失業保険申請件数は市場予想(23万件)を下回る22万9000件だった。

市場では、「経済の底堅さを示した」(インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏)と受け止められた。米長期金利が前日終値に比べ水準を切り下げたことも株買いの追い風になったとの見方があった。

エヌビディアは0.7%下落した。前日夕に発表した5〜7月期決算では売上高が前年同期比56%増の467億4300万ドルと、市場予想以上に伸びた。人工知能(AI)向け半導体の販売が引き続き成長を支えた。8〜10月期の収益見通しも市場予想を上回った一方、中国向け製品「H20」の出荷分は含めなかった。中国事業の不透明感に加え、利益確定目的の売りが出た。

市場では、「売りが限定的だったことは相場の安心感につながった」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、ブロードコムやマイクロン・テクノロジーといった半導体株の一角が上昇した。エヌビディアの四半期決算を受け、AI向け半導体需要の強さを意識した買いが入った。

トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)のクック理事の解任を表明していることに対し、クック氏は28日に連邦裁判所に提訴した。併せて訴訟の間に解任措置を取ることを禁じる申し立ても提出しており、29日に審理が予定されている。もっともクック氏が提訴することは前日までにも伝わっており、相場の反応は限られた。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、セールスフォースやシスコシステムズ、アメリカン・エキスプレスに買いが入った。半面、メルクやアムジェン、ベライゾン・コミュニケーションズは下落した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比115.018ポイント(0.53%)高の2万1705.158(速報値)で終えた。アルファベットが上げた。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は3日続伸し、前日比20.46ポイント(0.31%)高の6501.86(速報値)で終えた。2日続けて最高値を更新した。

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