国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長(1月20日、ダボス)=ロイター

【パリ=共同】国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は18日にパリで開幕した閣僚理事会で、ブラジルとの加盟交渉を正式に始めると表明した。ブラジルは「グローバルサウス」の一員で、主要産油国としても知られる。エネルギーの安定供給や気候変動対策で連携を深める。

IEAは日米欧を中心に構成するが、近年は新興国が加盟する動きが活発になっている。原油の生産量が豊富で、バイオ燃料の活用にも積極的なブラジルが加わることで、エネルギー危機への対応や脱炭素に向けた取り組みの強化を期待する。

ビロル氏は、交渉を進めてきた南米コロンビアを加盟国として迎えることも公表した。

IEAは昨年9月、ブラジルが加盟を申請したと発表した。実現には、経済協力開発機構(OECD)への加盟や石油備蓄などの要件を満たす必要がある。

閣僚理事会は19日まで開催。生成人工知能(AI)の普及などによる電力需要の増加を踏まえ、電力を安定的に確保する方策も議論する。重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化も議題となる。

IEAは近年、気候変動対策を重視してきたが、化石燃料の活用に積極的なトランプ米政権はこうした姿勢を批判する。米エネルギー省のライト長官は18日、閣僚理事会に先立って記者団の取材に応じ「IEAはエネルギー安全保障や人々の生活向上といった重要課題に注力すべきだ」と訴えた。

IEAは第1次石油危機をきっかけに1974年に設立され、32カ国が加盟する。エネルギー危機に備え、石油備蓄などの責任を負う。2024年2月にインドとの加盟交渉開始で合意したが、加盟要件を満たしておらず調整は難航している。

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